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2008.11.09

将来を決めるということ

 前にも書いてましたが、中学校に異動してきてから毎年「栄養士になりたいんです」という生徒がくるようになりました。そういうのは小学校勤務時代にはなかったことなので、なんだか襟を正したくなる気持ちになったものです。

 

 今年、初めて高校生の職場体験学習の生徒をお預かりすることになりました。学校栄養士の職場体験です。うちの卒業生を含む4名。

 これが栄養士養成校からの実習生なら、今までも何度か受けたことがありますし、当然遠慮なくバリバリとしごきますが(笑)、今回はあくまで体験学習。しかもこの間まで中学校に通っていたような高校1年生なので、まだあまり夢を壊しちゃいけないのかなぁというビミョーな時期。

 高校生の受け入れ経験のある同業者に聞いてみますと、どこも期間中ずっと現場に投げ入れて終わりのようでした。そりゃそーだ。よく、教員志望でない教育実習生の教員免許取得のためだけの受け入れが問題になりますが、高校の体験学習レベルじゃもっと見込み薄だもんねぇ。ただでさえ忙しいこの時期にあんまり時間を割いてあげられないのは分かります。

 …が、私の仕事を見ていて憧れて…なんて殺し文句をいわれてしまうと何だかそういうワケにも行かず(爆)、期間中はずっと、教室に連れて行ったり小学校の授業に参加させたり教材を作らせたりと栄養士の実習生程度にいろいろやってもらいました。
 現場にも入れましたが、正直言って4人でマイナス1人前ぐらいの仕事ぶり。あ、マイナス1というのは、目を離せず私がつきっきりになっちゃったので、という意味です(笑)。

 もちろん調理の技術なんて今後の努力次第でどうにでもなりますが、だけど、見ていてやっぱり能力的、適性的にこの仕事はどうなんだろうかと思っちゃう子もいるわけで…。

 

 ほんの数カ月前。まだ中学生だったころなら、私はある意味無責任に「がんばれ~」と応援していてもよかったのです。その後高校受験という「ふるい」があり、晴れて高校生になった途端にもう次の「ふるい」、現実と立ち向かわなくちゃならないワケです。

 本人たちが、目指す道の厳しさにどのくらい気付いているかわからないけど、本気で学校の栄養士を目指すなら、この子たちの時はもう確実に栄養教諭枠の試験になっていることでしょう。まずは大学受験、教員免許が取れる大学へ。正直、この子たちにとってはかなりの難関。

 最終日、最後に「もし本当にこの道を志そうと決意したらまたいつでも来てね」と話しました。言いながら、胸がずきっとしました。私が何かしてあげられることはあるんだろうか。

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コメント

高校生はもちろんのことですが、学校栄養士の仕事って小学生にもよくわかってません(==

私の仕事のアピール次第だと思ってますが、献立作成、調理指示、食べ物の授業・・・というレベルどまりです。

ほかにも雑務(書類作りや発注業務、お金の管理)があるのですが、その辺は見えないでしょう。

夢はつぶしたくないのですが、現実も知っていないと、いざ採用されたときに、現実と自分の描いたイメージのギャップで「やめます」になりそうな気もしてます。
うちにきた栄養教諭の実習生は、現実も話してしまいました(話しても大丈夫だろうと思ったからですが・・・)。そのため、採用された後も、現実と向き合って毎日精進してます。

高校生には選択肢がいくらあってもいいはず。でも栄養士や栄養教諭となると、めざす学校(大学や専門学校)の選択肢は限られてきますね。「食」に関わりたいというのであれば、学校に入った後の道もいろいろ考えられますが、絶対に「栄養教諭」となると、やる気は買うけれども、ほんとにいいの?と思っちゃいます。

栄養教諭も「教諭」とついてますが、この先どうなるのかな・・・と気になってます。食育ブームが去っていくとなると・・。

投稿: 花うさぎ | 2008.11.10 01:18

 花うさぎさんどもども。

 小学生でそこまで職務内容を理解してたら大したもんだと思いますよー。
 採用試験を受けるつもりの栄養士の卵ちゃんには、それこそこの仕事のツライ面も正直にいっちゃいますけどね。

 栄養教諭免許って、採用がなくては教員免許以上に使い道のない資格かも知れません。何年かすれば栄養教諭免許の更新制も始まりますし、更新時点で現職じゃなければ失効させちゃう人も多くなるんでしょう。
 夢を抱いて進学しようとする若い人達を見ると、それをほとんど叶えてあげられない厳しい現状を憂うばかりです。

投稿: くむ | 2008.11.12 21:45

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